ペットの輸送

一、一般規定

  • (1)手荷物として輸送される小型動物とは、家庭で飼育されている犬、猫、鳥、或いはその他の愛玩動物を指します。
  • (2)サイズが小さすぎる動物(亀、ネズミ、観賞魚など)、サイズが大きすぎる動物(ケージのサイズが容量制限を超えるもの)、輸送の安全に支障をきたす恐れのある動物、野生動物、ヘビなどの不快な外見をしていたり、人を傷つけたりする恐れのある動物は、ここに述べる生きた動物には該当せず、手荷物として輸送することはできません。
  • (3)短頭猫、短頭犬は手荷物として預け入れることができません。

    短頭種には次の種が含まれますが、これらに限定されません。

    • 短鼻猫:バーミーズ、エキゾチックショートヘア(ガーフィールド)、ペルシャ、ヒマラヤンなど。
    • 短鼻犬:アーフェンピンシャー、ボストン・テリア、ボクサー (全犬種)、ブリュッセル・グリフォン、ブルドッグ (全犬種)、ブル・テリア、パグ、ケーン・コルソ、チャウ・チャウ、ドーグ・ド・ボルドー、イングリッシュ・トイ・スパニエル、狆、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル、ラサ・アプソ、マスティフ(全犬種)、ペキニーズ、ペロ・デ・プレサ・カナリオ、シャー・ペイ、シーズー、チベタン・スパニエル、アメリカン・ブリー、アメリカン・ピット・ブル・テリア、パキスタン・ブル・テリア、スタッフォードシャー・テリアなど。
  • (4) 手荷物として輸送される小型動物は、酸素が供給される貨物室に搭載して輸送しなければならないため(ただし盲導犬および聴導犬を除く)、貨物室での輸送に適さない小動物の輸送は承りかねます。
  • (5) 手荷物として輸送する小型動物について、旅客がその全責任を負うものとします。中国南方航空は、中国南方航空自身に起因する場合を除き、小型動物の疾病、傷害、死亡についての一切の責任を負いません。


二、輸送の条件

  • (1) 小型動物のお預け入れをご希望の場合は、国際線の場合は出発時刻の6時間前まで(中国国内線の場合は出発時刻の4時間前まで)にお申込みいただく必要があります。中国南方航空による回答後にお預けが可能となります。
  • (2) 実際の運用については、中国南方航空エンジニアリング部門が定める各機種の各種制限事項を確認した上で決定されます。
  • (3) 中国国内線: 受託手荷物として輸送する小型動物は、一匹ずつ個別のケージに収納する必要があります。ただし、一つがいの小鳥は同じケージに入れることもできます。
    国際線: 受託手荷物として輸送する小型動物は、航空会社および出発地国と目的地国の規制に従う必要があります。受託手荷物として輸送する小型動物は、一匹ずつ個別のケージに入れる必要があります。ただし、一つがいの小鳥は同じケージに入れることもできます。
  • (4) 受託手荷物として輸送する小型動物のケージのサイズは、最大で 90x60x66 cm、最小で 5x15x20 cm、重量の上限は32kgです。
  • (5) ご搭乗便の使用機種の貨物室が小型動物の輸送に適さない場合、小型動物の輸送のお申込みは承りかねます。地上係員は輸送を承諾するにあたり、使用機種が小型動物の輸送に適しているかについて確認する必要があります。
  • (6) 中国南方航空では現在、直行便(経由便を除く)にてのみ小型動物の輸送を承っております。
  • (7) 受託手荷物として輸送する小型動物は、健康で、無害で、清潔で、かつ無臭である必要があり、妊娠中または生後8週間未満の小型動物は輸送できません。
  • (8) 旅客は、自ら小型動物を空港まで搬送し、搭乗当日の出発時刻の120分前にチェックインする必要があります。
  • (9) 犬や猫を受託手荷物として輸送するお客様は、小型動物輸送の免責条項にご署名いただく必要があります。
  • (10) ペット輸送上のいずれかの地点(出発地・経由地・目的地)において、予想気温が「摂氏マイナス12℃~摂氏プラス30℃」の範囲外となる場合は、ペットの受託手荷物としての輸送に慎重を期す必要があります。具体的な気温情報は、旅客の申請日に中国気象網(http://www.cma.gov.cn)が発表する搭乗当日の気温予測に基づきます。中国国外については、現地の気象当局公式ウェブサイトが発表する気温予測情報に基づきます。


三、必要書類

  • (1)中国国内線: 県(区)レベル以上の検疫部門が発行した動物検疫証明書をご提示ください。
  • (2)国際線および香港・マカオ・台湾路線:
    • a. 中華人民共和国の動植物検疫部門またはフライトの出発国が発行した「検疫証明書」および「狂犬病予防証明書」。
    • b. 入国許可証、出国許可証、または通過許可証。
    • c. 到着国または通過国で必要とされるその他の書類 (TIM の関連する国の規制を参照) 。

注: 一部の空港 (中国香港など) では、小型動物は貨物としてのみ輸出入が可能です。必ず事前に詳細をご確認ください。


四、ペットケージの要件

小型動物は、金属製、硬質プラスチック製、または木製の頑丈なペットケージに収納しなければなりません。また、ペットケージは以下の要件をも満たす必要があります。

  • (1)ペットケージは、ペットの航空機輸送専用のものでなければならず、頑丈な素材で製造され、天板が固定され、少なくとも三面に通気性がなければなりません。ドアは施錠可能で、且つペットが逃げ出すことがないよう金属性であることが必要です。
  • (2)ペット収納用ケージのすべての部品およびアクセサリ(螺子、掛金、リベット、ロックなど)は頑丈で、動作に問題が無いことが必要です。
  • (3)ペットケージの底は平らで、平面に滑らずに固定できる必要があります。車輪付きのケージをご利用の場合は、移動中にペットケージが滑らぬよう、事前に車輪を固定または取り外しておく必要があります。
  • (4)小型動物には、餌と水を供給し、ペットケージ内で自由に立ったり、座ったり、向きを変えたり、寝転んだりするための十分なスペースを確保しなければなりません。ペットケージのサイズは以下のA、B、C、D の値に基づき決定されます。ペットケージ幅 = Cx2、ペットケージの長さ = A+B/2。

    A は鼻の先端から尻尾の付け根までの長さです。

    B は肘から地面までの高さです。

    C はペットの最大幅です。

    D は地面から耳の先または頭頂部までの高さです。ペットが立ったときにペットの耳がペットケージの上部に触れてはいけません。

  • (5)ペットケージの内側は、ペットの排泄物が外に漏れて他の手荷物を汚さないように、吸水性のあるパッド(タオルや毛布など)を敷く必要があります。


五、ペットケージの梱包要件

  • (1)犬や猫などの陸上動物を輸送する場合は、ペットケージ保護ネットを使用し、ペットケージを保護ネットで包み、しっかりと結んでからペットを収納してください。
  • (2)梱包用PPバンド等を使用する際は、必ず保護ネットの外側から、漢字の「井」の字の形になるよう巻き付けてください。また、各バンドが等間隔となるように配置してください。
    ペットケージ 容量 規定
    小型ケージ 5×15×20cm以上48×32×30cm未満 ペットケージの上部と底部とをストラップで縦横それぞれ2周回以上巻き付けます。
    中型ケージ 48×32×30cm以上81×55×58cm未満 ペットケージの上部と底部とをストラップで縦横それぞれ2周回以上巻き付けます。
    大型ケージ 81×55×58cm以上90×60×66cm以下 ペットケージの上部と底部とをストラップで縦横それぞれ3周回以上巻き付けます。
    各梱包ストラップ間は20〜30cmの間隔を開けます。
  • (3)ペットケージの側面は横方向に包装せず、梱包用PPバンド等は必ず縦向き・垂直方向に縛り、且つ並行に配置する必要があります。梱包するときは、ドア部分、ペットケージ本体および保護ネットを固定するために、梱包用PPTバンド等をドア部分の網と保護ネットとをくぐるように結び付け、一つの網から内側へ、次の網から外側へと、等間隔になるよう配置し梱包してください。


六、給餌と運動

小型動物を受託手荷物としてお預けになるお客様は、旅行中の各経由地でのペットへの給餌、給水、および運動についての責任を負う必要があります。


七、手続方法

  • (1)小型動物受託輸送の料金:

    当料金基準は2023年4月6日より発効します。

    • 中国国内線:

      小型動物、ペットケージ、および餌の重量は無料手荷物許容量に含まれません。所定の規定に基づき輸送料金を別途お支払いいただく必要があります。

      タイプ 始発空港 価格
      ペット受託輸送 広州、北京、深圳、長春、海口、三亜、大連、瀋陽、武漢、鄭州、ウルムチ、南寧、ハルビン、上海虹橋、長沙、貴陽、重慶、珠海、汕頭 価格基準①
      上記以外の中国国内空港 超過手荷物料金お支払い当日に適用される成人エコノミークラスの片道直行運賃の最高値(即ち正規価格のエコノミークラス公示運賃)の1.5%相当の金額を1キログラムごとに請求いたします。

      价格标准①

      飛行距離(キロメートルkm) 実際の受託重量(ペット、ペットケージ、餌などの重量の合計)及び対応する価格(人民元)
      8kg(含む)以内 8~15kg(含む) 15~23kg(含む) 24~32kg(含む)
      800㎞以下 398 498 698 898
      801~1600㎞ 498 598 798 998
      1601~2400㎞ 598 698 898 1098
      2401㎞以上 698 798 1098 1398

      注:料金基準①には以下のサービスが含まれます:ペット受託チェックインカウンターサービス、ペットケージ保護ネット、ペット快適待機エリア、ペット輸送全プロセス状況照会、航空機搭載前ペット写真照会、ペット優先引き渡しサービス、補償額5,000人民元のペット輸送保険。

    • 国際線:

      実際の受託重量(ペット、ペットケージ、餌などの重量の合計) 料金(人民元) 料金(米ドル) 料金(ユーロ)
      2kg~8kg(含む) 1380 200 190
      8kg~23kg(含む) 2100 300 280
      23kg~32kg(含む) 3500 500 470

    小型動物の輸送料金は単独に計算され、無料手荷物許容量に含めることはできません。また、通常の超過手荷物料金基準は適用されず、超過手荷物の範囲に含めることもできません。

    アメリカ合衆国の空港を始発する便の小型動物の受託輸送には、米ドルが適用されます。

    ユーロ圏内の空港を始発する便の小型動物の受託輸送には、ユーロが適用されます。

    上記以外のすべての国を始発する便の小型動物の受託輸送には、人民元が適用されます。海外空港にて小型動物の受託料金を請求する場合、当日の為替レートに基づき、人民元を現地通貨に換算した金額を請求いたします。

  • (2)身体障碍者補助犬(介助犬、聴導犬、盲導犬を含む)およびそのペットケージや餌は、無料手荷物許容量を使用せずに、無料にて輸送することができます。


八、身体障碍者補助犬の輸送

  • (1)身体障碍者補助犬(介助犬、聴導犬、盲導犬を含む)とは、身体障碍者の生活や仕事を手助けする特別な犬を指します。
  • (2)身体障碍者補助犬の輸送については、小型動物(ペット)に関する規定に基づき対応いたします。身体障碍をお持ちのお客様は、中国南方航空の定める輸送条件を満たすことを条件に、身体障碍者補助犬を客室内に持ち込むことができます。搭乗券にはその旨の注釈が記載されます。

    ※北京時間2021年2月1日より、中国南方航空の全路線にて、感情支援犬の身体障碍者補助犬としての輸送は申請受付を終了いたしました。

  • (3)客室内に持ち込まれる身体障碍者補助犬には、必ず搭乗前に口輪とロープを装着し、身体障碍者の足元または膝の上に横たわらせる必要があります。座席を占有したり、客室内を走り回ったりすることはできません。
  • (4)身体障碍者補助犬は、荷物の価値を申告することはできません。


九、中国に入国するペットの検疫要件

中華人民共和国税関総局は、2019年公告第5号「ペットの入国検疫監督のさらなる標準化に関する公告」を発表し、中国各地の空港から入国するペットの新しい検疫規則を制定しました。新規定は同年5月1日より正式に施行されます。中国南方航空はこれに基づき以下の内容をご案内いたします。

  • (1)中国に入国可能なペットは犬または猫(身体障碍者が同伴する身体障碍者補助犬を含む)のみであり、お客様1名につき1匹までとなります。
  • (2)ペットを中国に持ち込む場合は、輸出国または地域の正式な動物検疫機関が発行した有効な検疫証明書および狂犬病予防接種証明書を中国税関に提出する必要があります。
  • (3)ペットには電子チップが搭載されていなければなりません。電子チップは国際規格 ISO 11784 および 11785 に準拠していなければなりません。15桁のマイクロチップコードは数字のみで構成され、リーダーで読み取れる必要があります。電子チップが規格を満たしていない場合は、埋め込まれた電子チップを読み取れる機械をお客様ご自身にてご用意ください。
  • (4)中国に入国したペットは、中国税関が指定する検疫所で30日間隔離検疫する必要があります。ただし、以下のa/b/cのいずれかに該当する場合は、隔離検疫が免除されます。
    • a. ニュージーランド、オーストラリア、フィジー、フランス領ポリネシア、アメリカ合衆国ハワイ州、アメリカ合衆国領グアム、ジャマイカ、アイスランド、イギリス、アイルランド、リヒテンシュタイン、キプロス、ポルトガル、スウェーデン、スイス、日本、シンガポール、中国香港、中国マカオから中国本土に持ち込まれるペットで、有効な電子チップを搭載し、到着空港での検疫に合格した場合。
    • b. 指定国・地域以外(上記の指定国・地域以外のすべての国・地域)から中国へ到着するペットで、有効な電子チップを持ち、認定検査機関が発行した狂犬病抗体検査報告書を提出でき(抗体価または免疫抗体量が0.5IU/ml以上)、到着空港での検疫に合格した場合。
    • c. 同行するペットが盲導犬、聴導犬、または捜索救助犬で、有効な電子チップが搭載されており、その飼い主である旅客が使用者証明書と専門訓練証明書を提供でき、到着空港での検疫に合格した場合。
  • (5)中国到着時に隔離検疫が必要なペットを携帯する場合は、隔離検疫設備を擁する空港から入国する必要があります。中国税関総局の公式ウェブサイトでは、隔離検疫施設を備えた出入境管理場のリストが公開され、随時更新されています。新規制の施行日時点で、隔離検疫設備を有する出入境管理場は以下のとおりです。
    出入境管理場名称 機関名称
    北京首都空港 首都空港税関
    北京西駅 北京西駅税関
    上海虹橋国際空港 虹橋国際空港税関
    上海浦東国際空港 浦東国際空港税関
    上海駅 上海駅税関
    上海国際クルーズターミナル 浦江税関
    呉淞口国際クルーズターミナル 呉淞税関
    ウルムチ地窩堡国際空港 ウルムチ空港税関
    阿拉山口 阿拉山口税関
  • (6)万が一ペットが上記の規定により入国できず、一定期間内に税関より返還または廃棄処分された場合、中国南方航空はその一切の責任を負いません。
  • (7)その他の具体的な検疫要件については、中国税関総署の公式ウェブサイト http://www.customs.gov.cnにアクセスし、2019年税関総署公告第5号「ペットの入国検疫監督業務のさらなる規制に関する公告」をご参照ください。